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アレルギー性鼻炎の治療について

 アレルギー性鼻炎とは、アレルギー反応によって起きる鼻粘膜の炎症の疾患で、くしゃみ、水溶性鼻漏、鼻閉が三大症状ですが、その他にも鼻出血、集中力の低下、睡眠障害などの症状を引き起こすこともあります。日本では40%近い有病率があり、多くの方が悩んでおられると思います。

 その治療法には、アレルギーの原因物質(アレルゲン)の除去や回避、症状を抑える薬物療法、アレルゲン免疫療法、手術療法などがあります。

 この中で比較的新しくあまり知られていない治療法で、舌下免疫療法と薬物療法の一つで生物学的製剤による治療について紹介します。

 

①舌下免疫療法

 アレルゲン免疫療法の一つで、舌下免疫療法をされる方が最近増えています。アレルゲンを少量服用(舌の下に溶ける薬を1分間保持した後、飲み込む)することで体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげたり根本的な体質改善が期待できる治療法です。治療期間は3年以上です。安全性も高く、5歳から治療可能で保険適応がありますが、服用にはいくつか条件があります。また、限られた医療機関でのみ治療可能です。

②生物学的製剤

 生物学的製剤として、抗IgE抗体製剤による治療法があります。アレルギー性鼻炎の原因となるIgE抗体の働きをブロックして、症状を出にくくする注射剤です。患者さんにより、注射の量や投与間隔(4週間または2週間)は異なります。重症季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)患者のみが対象で、従来の抗アレルギー薬や点鼻薬で治療効果の少ない方が対象になり、限られた医療機関でしか治療を受けることが出来ません。12歳以上で治療可能で保険適応がありますが、治療開始には血液検査などが必要になります。

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